これまでに扱った2重積分は,領域
が有界でかつ関数
も
上で有界のときでした.ここではもう少し広い範囲での2重積分,つまり
が有界でない場合を考えてみましょう.
内の有界な閉領域の列
が
内のどのような集合も必ずある
に含まれるようにでき,また,
が各
上で積分可能で
は
上で積分可能(integrable) であるといい,次のように定義します.
解
まず,領域
は有界でないので,次のような有界な閉領域の列
を考えます.
を図示すると図7.8を得ます.
上での積分は極座標変換
を用いて行うと,
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とすると
が求まり,
.
次に
上で
が有界でない場合を考えてみましょう.
のとき,次の2重積分を求めてみましょう.
解
これより,
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||
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||
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とすると
が求まります.
.