前節で見たように,級数の収束や発散を支配するのは,項の番号が大きくなってからです.そこで,
と表す代わりに,
と表すことにします.
すべての項が正である級数を 正項級数(nonnegative term series) といいます.第n部分和を とすれば,
は単調増加であり,
は収束するか
かのどちらかです.したがって,
が収束するのと
とは同等であることがわかります.先に示した無限等比級数と一般調和級数は正項級数の代表的な例です.
さて級数の収束,発散を調べるのに,よく性質のわかっている別の級数と比較して調べることがあります.
ならば,
ならば,
ならば,
証明
(1)
より
ならば,
となる整数
が存在する.よって
.これより
解
と比較します.
証明
は
で狭義の単調減少関数であるから,
に対しては
解
とおくと
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次に,フランスの数学者 Jean le Rond d'Alembert (1717-1783) によって示された正項級数が収束するための十分条件について学びます.
ならば,
ならば,
証明
の証明.
であるような
をとり,この
に対して適当な自然数
をとると,
であるすべての自然数
に対して,
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||
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の証明は各自試みて下さい.
解