無理関数の積分は残念ながらいつでも求められるとは限りません.ここでは適当な変換により,有理関数に帰着できるものを扱います. を の有理関数とすると,
, 定数 は より,有理関数になります.
解
無理関数の積分は,無理関数を有理関数に変えれればよいので
とおいてみましょう.すると より
となります.よって
は が または のいずれかで表わされます.そこで, のときは斜辺が となるような直角三角形を考えます.
すると より
の場合は が対辺となるような直角三角形を考えます.
すると より
が実数解 を持つときは, とおくと,と の有理関数の積分はの有理関数の積分に変換できます.
解
分母が2乗の差の平方根なので,これが対辺にくるような直角三角形を考えます.
すると
と表わせるので,
.また,
と表わせます.よって
解 より, とおくと, となります.両辺を2乗してについて解くと, , , .
よって,