不定積分 を求めるときに,被積分関数 の原始関数が四則の演算により積分公式(1)から(12)の形に直せないことがよくあります.そんなとき, の をある の関数 に置き換えることにより, を という,公式(1)から(12)を用いることにより積分できる形に変形することを 置換積分法(integration by substitution) といいます.
証明 とすると, である.そこで とおき, を考えると,
この定理により, を求めるのに, とその微分 とをもとの式に形式的に代入し, としてこれを計算すればよいことがわかります.
解 このままの形では,公式(1)から(12)のどれも使えないことがわかります.そこで とおきます.すると となるので,これを用いて元の不定積分を書き直すと
この例題に用いたテクニックを一般化すると次の公式を得ます.
この公式を用いると
解
とおくと, .また より,
解
とおくと,
となるので,