曲面
上の任意の点
に対して定義されたスカラー場を
とします.ただし,曲面
は滑らかな曲面とします.
図:
曲面
![\begin{figure}\begin{center}
\includegraphics[width=5cm]{VECANALFIG/menseki-1.eps}
\end{center}\vskip -0.5cm
\end{figure}](img605.gif) |
を
個の小さな面
に分割し,この分割を
で表わします.次に曲面
の面積を
とし,
の中に点
をとり,次の和を考えます.
ここで,分割を細かくし
を限りなく小さくしたとき,
が限りなく
に近づくならば,この極限値
をスカラー場
の 面積分(surface integral) といい
で表わします.
図:
面積素
![\begin{figure}\begin{center}
\includegraphics[width=6cm]{VECANALFIG/mensekiso.eps}
\end{center}\vskip -0.5cm
\end{figure}](img612.gif) |
ここで面積素
は
と
を2辺とする平行四辺形の面積で近似できるので,
で与えられることに注意すると,スカラー場
の曲面
上での面積分は,次のように表わされます.
ここで,
は
に対応する
平面上の領域です.
例題 3..11
次のスカラー場
の放物面
のうち
の部分上での面積分を求めてみましょう.
解
曲面
より対応する
を位置ベクトルとすると
次に曲面
の法線ベクトル
を求めると
これより
ここで,
より極座標変換を行なうと
問 3..2
, ただし,
を求めよ.
問 3..3
平面
と
軸,
軸,
軸の交点をそれぞれA,B,Cとする.
ABCを曲面
とするとき,
を求めよ.
ベクトル場の面積分
線積分と同様に曲面
上で定義されたベクトル場
の面積分を曲面
の法線ベクトル
または,面積ベクトル
を用いて定義し,次のように表わします.
なお
の方向と
の方向は等しいので
と表せます.よって曲面
上のベクトル場
の面積分は次のように2重積分で表されます.
また, 方向余弦を用いて
とすると,次のようにも書けます.
問 3..4
方程式
で表される曲面を
とする.曲面
の法線単位ベクトル
は次の式で与えられることを証明せよ.ここで,
とする.
流束
図:
流束
![\begin{figure}\begin{center}
\includegraphics[width=5cm]{VECANALFIG/flux.eps}
\end{center}\vskip -0.5cm
\end{figure}](img656.gif) |
ここで,ベクトル場
を,流体が流管中を定常的にながれるときの,ある点での速度場とするとき,
を
の
に向かう束(flux) といいます.よって速度場
の束が流速(流量)
となり,その面積分
を 束積分(flux integral) といい,全流束(全流量)を表わします.
例題 3..12
ベクトル場
,曲面
とする.このとき面積分
を求めてみましょう.
解
位置ベクトルは
より
ここで
より極座標変換を行うと
より
問 3..5
ベクトル場
,曲面
とする.このとき面積分
を求めよ
問 3..6
原点Oを中心とする半径
の球面を
とする.任意の点Pの位置ベクトルを
とする.球面
の単位法ベクトル
を
の外側に向けてとれば,次の式が成り立つことを証明せよ.
解
より,
では,位置ベクトルは
. よって,
例題 3..13
,曲面
は面
で囲まれている部分とする.このとき,面積分
を求めよ.
解
面DEFG:
より位置ベクトル
. ここで,正の方向は面DEFGの裏から表へ向かう方向である.したがって,法線単位ベクトルは
また,
平面への正射影は
より,
面ABCO:
より位置ベクトル
. ここで,正の方向は面ABCOの裏から表へ向かう方向である.したがって,法線単位ベクトルは
また,
平面への正射影は
より,
面ABEF:
より位置ベクトル
. ここで,正の方向は面ABEFの裏から表へ向かう方向である.したがって,法線単位ベクトルは
また,
平面への正射影は
より,
同様にして,残りの面での面積分を行うと,
演習問題3.4
- 1.
- 平面
と
軸,
軸,
軸の交点をそれぞれA,B,Cとする.
ABCを曲面
とする.次の面積分を求めよ.
(1)
(2)
- 2.
-
平面上の領域
を曲面
とする.次の面積分を求めよ.
- 3.
- 次の面積分を求めよ.
- 4
- 次の面積分を求めよ.