演習問題詳解3.2
1.
(1)
より,
より,
(2)
. (1)より,
より,点Pでの値は
2. の点Pにおける方向への方向微分係数は,
ここで,
より,
3.
を用いると簡単である.
(1)
(2)
別解
を用いると,
4.
の勾配
は点Pでこの曲面
に垂直である.したがって,
単位法ベクトル
は
ここで,
より,
5.
より,
ここで,
,
であるから,
6.
(1)
,
,
とすると,
(2)
演習問題詳解3.3
1.
より,
また,
.
したがって,
2.
(1)
より,
また,
.したがって,
(2)
より,
また,
.したがって,
3. ベクトル場は
のとき,がスカラー・ポテンシャルを持つといい,そのとき,
である. そこで,
であるようなを求める.
より,
.したがって,
4. 力の場
がポテンシャルをもつことより,
.これより,この質点の運動方程式は
また,
.そこで,
これより,
ここで,
を計算すると,
よって,
これより,
したがって,
5. 平面上で原点Oを中心とし,半径の円をとすると,
とパラメター化できる.これより,
また,
したがって,
演習問題詳解3.4
1.
(1) 曲面を平面に正射影すると,は
に移る.また,曲面
より,対応する
を位置ベクトルとすると,
これより,曲面の法線ベクトル
を求めると,
ここで,
に注意すると,
(2)
とすると,
.
よって,
したがって,
2. 曲面は平面上領域より,法線単位ベクトルは
となる.
また,は平面上にあるので,
,.ここで,は円板より,極座標を用いると,
となり,
3. 曲面を平面に正射影するとは
.
次に,を位置ベクトルとすると
.
これより,曲面の法線ベクトル
.
これより,
ここで,を縦線重合で表すと,
4. 曲面を平面に正射影するとは
.
次に,を位置ベクトルとすると
.
これより,曲面の法線ベクトル
.よって,
これより,
ここで,を縦線重合で表すと,
演習問題詳解3.5
基本公式
とすると,(1)
1.
(1)
(2)
(3)
2.
(1)
より,
. したがって,
(2)
. したがって,
3.
とすると,
したがって,
4.
(1) 基本公式より,
(1) 基本公式より,
(3) (2)より,
. 対称性より,
. したがって,
5.
より
これより,
.ここで,
を用いると,
より,
.最後に,
より,
となり,.よって,
. ここで,初期値
より,となり,.
6.
したがって,
7.
8.
合成関数の微分法より,
演習問題詳解3.6
1.
(1)
(2)
(3) (1)より,
.
2.
より,
3.
(1)
を用いると,
ここで,
より,
(2)
(3)
5. 公式
を用いると,
よって,
6.
また,
より,
.したがって,
7.
ここで,
より,
となるが存在することに注意する.
より,
まず,-
より,
.ここで,をについて偏微分すると,
一方,
より,
これより,
となる.よって,
.
ここで,
をについて偏微分すると,
一方,
より,
よって,となり,
8.
演習問題詳解4.1
1.
(1) Gaussの発散定理より,
ここで,
したがって,
(2)
を面積分の形に直す.任意の定ベクトル
とスカラー3重積の性質を用いると
ここで,
は任意の定ベクトルより,
(3) Gaussの発散定理より,
(4)
を面積分の形に直す.任意の定ベクトル
を用いると
これより,
(5)
を面積分の形に直す.任意の定ベクトル
とスカラー3重積を用いると
(6)
を面積分の形に直す.任意の定ベクトル
を用いると,
したがって,
(7)
を面積分の形に直す.任意の定ベクトル
を用いると,
したがって,
2. 任意の定ベクトル
を用いて,面積分の形に直すと,
ここで,
に注意すると,
3. 曲面の境界線をとするので,境界線で分けられた曲面を
とする.また,曲面の法単位ベクトルを
,の法単位ベクトルを
とする.このとき,曲面の法単位ベクトルを
とすると
または,
.ここで,
より,
4.
(1) Gaussの発散定理より,
ここで,
であることに注意すると,
(2) Gaussの発散定理より,
ここで,演習問題#よ#>り,
.よって,
(3) Gaussの発散定理より,
ここで,
したがって,
(4) Gaussの発散定理より,
ここで,
より,
したがって,
5.
(1)
labelenshu:4-1-5-1 例題4.3のように,面積分の形に書き直す.
は法線単位ベクトル
方向での方向微分係数より,
.よって,
ここで,Gaussの発散定理を用いると,
なお,
より,
(2) 例題4.3のように,面積分の形に書き直す.
は法線単位ベクトル
方向での方向微分係数より,
.よって,
ここで,Gaussの発散定理を用いると,
なお,
より,
(3) (1)の結果から(2)の結果を引くと,
(4) が調和関数とは,
となることである.したがって,(2)を用いると,
(5)
が調和関数とは,
となることである.したがって,(3)を用いると,
(6) が調和関数とすると,(4)より,
上でとすると,
となり,
.よって,
. すなわち
.したがって,は定数.
6.
ならば,Gaussの発散定理より,
したがって,
. 定理3.4より,はベクトル・ポテンシャルを持つ.
7.
.ここで,任意の定ベクトルを用いて,面積分の形に直すと,
Gaussの発散定理より,
ここで,,
したがって,
となり,はスカラー・ポテンシャルをもつ.
演習問題詳解4.2
1.
1. Stokesの定理より,
ここで,
より,
2.
(1) 線積分を
の形に直す.そこで,任意の定ベクトルとスカラー3重積を用いると,
と表せる.ここで,Stokesの定理を用いると,
さて,
ここで,
が成り立つので,
これより,
ここで,は任意の定ベクトルであるから,
最後に,
したがって,
(2) Stokesの定理を用いると,
ここで,
に注意すると,
(3) を任意の定数ベルトルとし,Stokesの定理を用いると,
ここで,
より,
したがって,
3. Stokesの定理より,
ここで,
であることに注意すると,
4. 線積分を
の形に直す.そこで,任意の定ベクトルとスカラー3重積,Stokesの定理を用いると,
と表せる.
ここで,ベクトル3重積を用いると
さらに,
より,
ここで,は任意の定ベクトルであるから,
最後に,
5. Stokesの定理より,
よって,
.したがって,はスカラー・ポテンシャルをもつ.
ベクトル解析のまとめ
ベクトル解析の問題を解くには以下の事柄を自分の物にしておくとよいでしょう.
基礎の基礎
ナブラ
ベクトルの外積
スカラー3重積
ベクトル3重積
方向微分係数 方向単位ベクトル
基本公式
位置ベクトルの大きさ
の勾配
位置ベクトル
の発散
位置ベクトル
の回転
スカラー場とベクトル場の積の微分法
スカラー場の勾配
ベクトル場の発散
ベクトル場の回転
勾配,発散,回転の合成
勾配の回転
回転の発散
回転の回転
ここで,
よって,
外積の発散
外積の回転
内積の勾配
積分公式
ガウスの発散定理 ベクトル場
内において,区分的に滑らかな閉曲面 で囲まれた空間の領域を とし, の内部から外部に向かう法線ベクトルを
とすると,
例題 5..1
を証明せよ.解 任意の定ベクトル
とスカラー3重積の性質を用いると
ここで,
は任意の定ベクトルより,
ストークスの定理
をいくつかの区分的に滑らかな閉曲線を境界とする向きづけられた曲面とする.また,ベクトル場
は 上で 級とする.そのとき,
ただし,
は の境界を表わし,曲線
上の線積分の向きは領域 を左手にみるように
を一周するものとする.つまり,法線単位ベクトル
に対して右手の法則に従う.
例題 5..2
を証明せよ.
解
. ここで,
より,
スカラー・ポテンシャル ベクトル場
では次の 3つの条件は同値である.
(1)
となるスカラー関数
が存在する.(
は保存場)
(2) いたるところ
が成り立つ.(渦なし)
(3) 任意の閉曲線 について
が成り立つ (積分経路無関係).
例題 5..3
平面上で原点Oを中心とし半径の円をとする.
のとき,
を求めよ.
解
より,
は間違い.
は原点で微分可能でない.
とパラメター化できる.これより,
. また,
. したがって,
例題 5..4
が円柱面
と平面
で囲まれている曲面のとき,
を次の方法で求めよ.
(1) 発散定理を用いて (2) 面積分を直接
(1)
とおくと,
.よって,発散定理より,
(2) まず,曲面は3つの面
,
,
で囲まれている. そこで,それぞれの面での面積分を求めることになる.
面において,単位法ベクトルを求める.
より,
.の場合,位置ベクトル
. これより,単位法ベクトル
は
よって,
ここで,を平面に正射影すると,
より,
しかし,これは,円柱面
のの部分であるから,積分しなくてもその面積はと求まる.
の場合,位置ベクトル
. これより,単位法ベクトル
は
よって,
したがって,
面では
.よって,
. しかし,より,
. したがって,
面では
.よって,
. ここで,より,
. したがって,
全てを加えると,