ガンマ分布(Gamma distribution)

確率変数$X$の確率密度関数が

$\displaystyle f(x) = \left\{\begin{array}{ll}
\frac{1}{\Gamma(\alpha)\beta^{\al...
...{-\frac{x}{\beta}}, & 0 < x < \infty\\
0, & -\infty < x < 0
\end{array}\right.$

で与えられるとき,確率変数はガンマ分布(Gamma distribution)に従うといい, $ X \sim \Gamma(\alpha, \beta)$で表します.ここで,

$\displaystyle \Gamma(\alpha) = \int_{0}^{\infty}x^{\alpha-1}e^{-x}dx$ (4.1)

で与えられます.

ガンマ関数の特徴

$\displaystyle \Gamma(1) = \int_{0}^{\infty}e^{-x}dx = 1$

$\displaystyle E(X) = \alpha \beta, V(X) = \alpha \beta^{2}$

式(4.1)の両辺を $ \Gamma(\alpha)$で割ると,

$\displaystyle 1 = \int_{0}^{\infty}\frac{1}{\Gamma(\alpha)}x^{\alpha-1}e^{-x}dx$

ここで,$x$ $ \frac{x}{\beta}$で置き換えると,

$\displaystyle 1 = \int_{0}^{\infty}\frac{1}{\Gamma(\alpha)\beta^{\alpha}}x^{\alpha-1}e^{-\frac{x}{\beta}}dx$

ここで,被積分関数を$f(x)$とおくと,ガンマ関数の定義が得られる.また,この式より,ガンマ関数は確率密度関数であることも分かる.

演習問題 4..7  

1. あるガスステイションで1週間に売れるガソリンの量$X$キロリットルは,次の密度関数をもつ分布に従っているとする.

$\displaystyle f(x) = \left\{\begin{array}{lc}
ce^{-1}\{-(x-2)^2 + 2\}, & 1 < x < 3\\
ce^{-(x-2)}, & x \geq 3\\
0, & \mbox{その他}
\end{array}\right. $

(a)
定数$c$の値を定めよ.
(b)
$2.5 \leq X \leq 3.5$となる確率を求めよ.

2. 日本人の血液型はA型 35%,B型 25%,AB型 10%,O型 30%であるといわれている.いま,4人いたとき,4人とも血液型が異なる確率を求めよ.

3.. 電話での通話時間は平均2分の指数分布に従うとする.電話ボックスにすでに話し中の人も含めて3人いたとき,10分以上待たなければならない確率を求めよ.