Bernoulii, Riccatiの方程式(Bernoulli,Riccati differential equation)
ここでは適当な変換により線形微分方程式に帰着できる微分方程式について考えます.
で表わされる微分方程式をBernoulliの方程式(Bernoulli's equation)といいます.この方程式の両辺に
をかけると
ここで
を用いて変換を行なうと,
,
より
を得る.これはについて線形なので前節で学んだ方法で解くことができます.
例題 1..19
を解け.
解
この方程式はBernoulliの方程式である.そこでを両辺にかけて整理すると
となる.ここで
とおくと
より
を得ます.これはについて線形なので標準形に直し,積分因子を求めると
となる.これを標準形にかけると
より一般解
を得る.
Bernoulliの方程式を解くときにあらわれた
の形からもっと一般的な場合を考えることができます.
においてとおくと,
より
を得ます.
例題 1..20
を解け.
解
とおくと
.
よって与えられた微分方程式は
と表わせる.これはについて線形なので積分因子を求めると.したがって一般解は
ここで
を代入すると
を得る.
の形をした微分方程式をRiccatiの方程式(Riccati's equation)といいます.この微分方程式のひとつの解がわかった場合
とおくと,に関する線形微分方程式を得ます.
例題 1..21
の解が与えられているとき,方程式を解け.
解
この微分方程式はRiccatiの方程式である.はこの方程式のひとつの解であるから
とおくと
.これらを微分方程式に代入すると,
整理するとに関する線形微分方程式
を得る.これより積分因子
を得,これを両辺にかけると
よって
ここで
より
となる.
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