の解法を考える前に,もう一度,同次方程式の解を整理してみます.
を
次の正方行列とします.
が
の一次独立な解のとき,
は次のような性質をもっていることが確かめられます.
の解は
で与えられるので,前の章で学んだ定数変化法を用いて,非同次方程式
の解を
と置いてみます.行列の導関数はそれぞれの成分の導関数で与えられるので,
を
に代入すると,
を解け.
解
より,固有値
.固有値
に対する固有ベクトルは
より,
.したがって
は解である.また固有値
に対する固有ベクトルは
より,
である.したがって,
も解である.これより基本行列
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例題3.3は演算子
を用いることにより,求めることもできます.この方法は消去法または演算子法とよばれています.
より
.
よって
を用いることにより次のように書き直せます.
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(3.1) |
解
ここで連立方程式を消去法で解くように,まず第1式に
を掛け第2式に2を掛けて加えると
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(3.2) |
.したがって
となり,
の余関数
は
を未定係数法を用いて求める.
となる.これを(3.2)に代入すると
を得る.これより
を解け.
解
とおくと,
.よって与えられた微分方程式は次のように書き直せる.
の特性方程式は
より,固有値
が求まる.次に固有ベクトルを求めるのだが,行列の次数が大きいので,コンピュータの力を借りる.ここではMathematicaを使用して,固有ベクトルを求めた.
に対応する固有ベクトルは順に
は
は
について解くと,
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