1.2 初等関数

1.

(a) $30^{\circ}$を弧度法に直すには, $1^{\circ} = \frac{\pi}{180}rad$を用いる.よって, $30^{\circ} = (30)\frac{\pi}{180} = \frac{\pi}{6}$となる.

(b) $40^{\circ}$を弧度法に直すには, $1^{\circ} = \frac{\pi}{180}rad$を用いる.よって, $40^{\circ} = (40)\frac{\pi}{180} = \frac{2\pi}{9}$となる.

(c) $72^{\circ}$を弧度法に直すには, $1^{\circ} = \frac{\pi}{180}rad$を用いる.よって, $72^{\circ} = (72)\frac{\pi}{180} = \frac{2\pi}{5}$となる.

2.

(a) 直線と$x$軸とのなす角は,直線の傾きより求める. $y = \sqrt{3}x$の傾きは$\sqrt{3}$.つまり,$x$軸方向に1変化すると$y$軸方向に$\sqrt{3}$変化する.これより,1:2:$\sqrt{3}$の直角三角形を思い起こすと,$x$軸と直線のなす角は $\frac{\pi}{3}$となる.

(b) 直線と$x$軸とのなす角は,直線の傾きより求める. $y = \frac{1}{\sqrt{3}}x$の傾きは $\frac{1}{\sqrt{3}}$.つまり,$x$軸方向に$\sqrt{3}$変化すると$y$軸方向に$1$変化する.これより,1:2:$\sqrt{3}$の直角三角形を思い起こすと,$x$軸と直線のなす角は $\frac{\pi}{6}$となる.

3.

(a) 次のような図を用いると簡単になる.

\begin{figure}\includegraphics[width=5cm]{CALCFIG/ren1-2-3a.eps}
\end{figure}
$\cos{\theta}$ $\sqrt{3}/2$より大きい$\theta$の範囲を求めたいので,単位円を描き,$x$の値が $\sqrt{3}/2$より大きくなる範囲を求めればよい.そこで,$x$軸上に $\sqrt{3}/2$の点をとり,$y$軸に平行にこの点を通るように直線を引く.この直線と単位円の交点に原点から直線を引く.これで,$\theta$の範囲は $[0,\frac{\pi}{6}) \cup (\frac{11\pi}{6},2\pi]$となる.

(b) 次のような図を用いると簡単になる.

\begin{figure}\includegraphics[width=5cm]{CALCFIG/ren1-2-3b.eps}
\end{figure}
$\tan{\theta}$ $1/\sqrt{3}$より大きい$\theta$の範囲を求めたいので,単位円を描き,傾き $1/\sqrt{3}$の直線を引く.この直線と単位円の交点から$y$軸までの間, $tan{\theta} > 1/\sqrt{3}$を満たす.したがって,$\theta$の範囲は $(\frac{\pi}{6},\frac{\pi}{2}) \cup (\frac{7\pi}{6},\frac{3\pi}{2})$となる.

(c) 次のような図を用いると簡単になる.

\begin{figure}\includegraphics[width=5cm]{CALCFIG/ren1-2-3c.eps}
\end{figure}
$\sin{\theta}$$1/2$より大きい$\theta$の範囲と $\sin{\theta}$ $\sqrt{3}/2$より小さい範囲の積集合を求めればよい.そこで,$y$軸上に$1/2$ $\sqrt{3}/2$の点をとり,$x$軸に平行にこれらの点を通るように直線を引く.これらの直線と単位円の交点に原点から直線を引く.これで,$\theta$の範囲は $(\frac{\pi}{6},\frac{\pi}{3}) \cup (\frac{2\pi}{3}, \frac{5\pi}{6})$となる.

4.

(a) $y = \tan^{-1}{0}$とおくと

$\displaystyle 0 = \tan{y},  -\frac{\pi}{2} < y < \frac{\pi}{2} $

これを満たす$y$0しかないので、 $\displaystyle{\tan^{-1}{0} = 0}$

(b) $y = \sin^{-1}{\frac{1}{2}}$とおくと

$\displaystyle \frac{1}{2} = \sin{y},  -\frac{\pi}{2} \leq y \leq \frac{\pi}{2} $

これを満たす$y$$\pi/6$しかないので、 $\displaystyle{\sin^{-1}{\frac{1}{2}} = \frac{\pi}{6}}$

(c) $y = \cos^{-1}{\frac{1}{2}}$とおくと

$\displaystyle \frac{1}{2} = \cos{y},  0 \leq y \leq \pi $

これを満たす$y$$\pi/3$しかないので、 $\displaystyle{\cos^{-1}{\frac{1}{2}} = \frac{\pi}{3}}$. これより、 $\displaystyle{\sin \left(\cos^{-1}\frac{1}{2}\right) = \sin{\frac{\pi}{3}} = \frac{\sqrt{3}}{2}}$