定義 1..7
群
の部分集合
が
の演算に関して群になっているとき,
を
の部分群(subgroup)といい,
と表す.
証明 (
)
とすると,
の演算が
の演算でもあるから,
となる.また,
より,
.ここで,
の単位元を
,
の単位元を
とすると,
.したがって,
の逆元を
とすると,
となり,
の消去律より,
.
(
) (1)より,
は演算に関して閉じている.また,
は
の部分集合であるから,結合律は
の結合律を継承する.ここで,
が群になるには,単位元と逆元の存在を示せばよいが,逆元はすでに(2)で示されている.そこで,単位元の存在について示す.
とすると,(2)より,
.また,(1)より
.
注 (1),(2)は次の(3)と同値である.
(3)
証明.
問 1..13
加法群(加法に関して群になるアーベル群)
について,部分群の関係を調べよ.
問 1..14
加法群
において,
を正の整数とするとき,
なる集合は
の部分群か調べよ.
問 1..15
を第1行,第1列以外はすべて0である
型行列とする.
は
の部分群か調べよ.
問 1..16
乗法群
について,
であることを示せ.
問 1..18
を群とする.
に対して,
,
とすると,
は
の部分群であることを示せ.
解
を示す.まず,
ならば,
より,
.次に,
とすると,
より,
.したがって,
より,
.
定理 1..7
を
の部分群とするとき,
も
の部分群である.
証明
問 1..21
のとき,
となるのはどんなときか.