より
を求めると
は
だけの関数です.
そこで前節で学んだように積分因子を求めると
を標準形
にかけると
の導関数より
1階線形微分方程式の解は上に示した公式で求められますが,この公式から解を求めるのはあまり推薦できません.それよりも,次の例題で示すように積分因子が
であることを使って解を求めるほうがよいでしょう.
を解け.
解 この方程式は1階の線形です.標準形に直すと
は
の導関数なので
で積分すると
次の例題はKirchhoffの第2法則(Kirchhoff's 2nd law)を用いて
回路とよばれている電気回路を流れる電流を求めます.そこで復習.
電気抵抗
オーム,インダクタンス
ヘンリー,容量
ファラデー,起電力
ボルトの電気回路に
アンペアの電流を流したとき,抵抗素子,コイル,コンデンサーを通るときの電圧降下は
で与えられます.またKirchhoffの第2法則とはひとつの網目に沿った電圧の降下の総和と,電圧の上昇の総和は等しいことです.よって
が定数,
の
回路に流れる電流を求めよ.
解 Kirchhoffの第2法則より
は
となる.積分因子を標準形にかけて整理すると
より
.
よって