1. 特異点とは関数
が正則でない点のことである.有理関数では分母が0となる点のことである.
基本公式
の積分は0にならないが,それ以外は全て0になる.このことから積分したときに0とならないものという意味で
の係数を留数といい,
と表わす.
留数公式
点
が
の
位の特異点のとき
(a) 分母が0となる点は
である.そこで
の留数を求める.
を部分分数分解すると
とおくと
とおくと
の係数合わせをすると
(b) 分母が0となる点は
である.そこで
の留数を求める.
を部分分数分解すると
とおくと
とおくと
の係数であるので,次のように表わす.
(c) 分母が0となる点は
である.そこで
の留数を求める.
は部分分数分解できないので,
を
でテーラー展開し,その後割り算をする.そこで
とおくと
が偶数の場合を考えると
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が奇数の場合を考えると
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(d) 分母が0となる点は
である.そこで
の留数を求める.
を部分分数分解すると
とおくと
とおくと
を求めたいのだが,係数合わせは使えない.なぜなら
は多項式ではない.そこで,へービサイドの展開定理を用いるか留数公式を用いる.ここでは留数公式を用いる.
は2位の極なので
2. 留数定理
関数
が単一閉曲線
の上および内部で,その内部にある有限個の点
を除いて正則な1価関数であるとき
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3.
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(b)
の円には特異点
が含まれる.ここで
はすでにA.14で求めたので
を求めると
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よって留数定理より
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(c)
の円には特異点
の全てが含まれる.ここで
はすでにA.14で求めたので
を求めると
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よって留数定理より
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