1.
点から出発し,点に到達する曲線をとすると,点と点を結ぶ曲線はと表せる.ここで
とおくと,曲線は領域に含まれる閉曲線である.ここで,コーシーの積分定理を用いると
0 | |||
まず,曲線をから曲線はに橋をかける.次に曲線に沿って回りながら,橋を渡って曲線に移り,逆回りをし,元の橋を渡って曲線に戻り一周する曲線をとする.このとき,は領域に含まれる閉曲線となるので,コーシーの積分定理を用いると
0 | |||
曲線は原点を中心とする半径の円周であるので, はこの円内で正則ではない.そこで, を部分分数分解すると
曲線は原点を中心とする半径1の円周であるので, はこの円内で正則ではない.そこで, を部分分数分解すると
この曲線は原点を中心とし,半径 r > 1の円の上半円周と,実軸上の直径より, はこの曲線内で正則ではない.そこで, を部分分数分解する. の解は
3.
4. を満たす関数を調和関数という.また,をラプラシアンといい, の式をラプラス方程式という.を実部にもつ正則関数はコーシー・リーマンの方程式を満たすことを確認しておく.
式A.1をで偏微分すると ここで,条件より より よって となり