オブジェクト図の役割

ここまで,インスタンスの図を簡単なイメージ図として書いてきたが,UMLの表記法にはこのようなインスタンスのイメージ図を示すためにオブジェクト図が用意されている.オブジェクト図は,クラス図では表現できにくいインスタンス同士の複雑な関係を補足するときなどに有効である.つまり,オブジェクト図は,クラス図から生成されるインスタンス同士のつながりの事例を示すことでクラス図を補足するために使用される.

例えば,図[*]のインスタンス・イメージをオブジェクト図として示すと図[*]のようになる.N対Nの分かりづらいインスタンス間のつながり関係が手にとるように分かるようになる.

図: オブジェクト図
\begin{figure}\begin{center}
\includegraphics[width=7.2cm]{UMLFIG/class-company-4.eps}
\end{center}\vspace{-1cm}
\end{figure}

オブジェクト図の四角形の中には,「インスタンス名:クラス名」を書く.モデルの意味上,インスタンス名をあえて付与する必要がないときは,四角形の中を「:社員」のように省略できる.また,インスタンス名だけで意味が通じる場合はコロンを省いて「田中」と記述する.文字列にアンダーラインを付けるのを忘れないこと.インスタンス間の線はリンクと呼ばれ,クラス図の関連から作られる実際のオブジェクト同士のつながりを意味するものである.