1980年の初頭まで,コンピュータで数式を用いた文章を書くには,数学記号,ギリシャ文字等を別々に用意してそれらを文章中に差し込むという方法を取っていました.しかし,分数のように,一行に納まらない場合,とても見苦しいものになってしまいました.
このことを解決すべく生まれたのが,D.Knuth教授によるTeXです.TeXで書いた数式を下に示します.
と書き,名前(例えば,foo.tex)を付けて保存します.このとき,拡張子は.texとなります.1行目の\documentclassは,どのような文書を用いるのかを決めるために用意されています.その次のjarticleは論文形式の文書を書くために用いるものです.先頭のjは日本語対応を表しています.その他にも,jbookという本を書くためのものや,jreportとリポートを書くためのものもあります.この辺のことは今あまり気にしなように.
と入力しEnterキーを押して実行します.すると,エラーがなければ,foo.texのあるフォルダにfoo.dvi, foo.log, foo.auxのファイルが作成されます.
と入力しEnterキーを押して実行すると,dvioutの画面が開き,
のように表示されます.
これらのことを行うには,次の節で紹介するTeXインストールにしたがって,TeXをインストールする必要があります.